2017年01月20日

「大人の自転車ツーリング」門岡淳著

ネットサーフィンで、たまたま「自転車ツーリング再生計画」というサイトにたどり着く。
何年か前に覗いた記憶がある。
今回は、そこにたどり着く前に、妙な一文のサイトが表示された。

「門岡淳さんが亡くなられたらしい・・・。」と、
門岡淳さんとは僕は初耳の名前だった。

それで、上記のサイトをまた覗いてみた。
随分と前の記述で止まっている。
最後のコメント蘭には「お悔やみ申し上げます。」という一文も・・・。

そこで、今回はこの本をアマゾンで買ってみた。

自転車の素晴らしさを思う存分に書いた貴重な本。
著者は高校生の頃から自転車ツーリングを始めた。
北海道大学に入っても自転車部でツーリングを続けたという。

震災のときには、東北電力の女川原発にいたらしい。
原子力が専門の人だったようだ。

まだ全部は読んでいないが、気になる一文があった。
最後に近いあたりで、「この本に述べることではないかもしれませんが・・・、」で始まった。

著者は20年以上、うつ病で苦しんでいるという。
抗うつ薬を飲み続けていることも明言している。

この本は2010年に上梓されているから、1988年頃の発病か?
氏が30歳の頃だ。
30歳というと、大学卒業後8年ほど。
職場では中堅どころだ。

真面目な氏は人間関係に悩んだのだろうか?
自転車を愛する人には「うつ」なんて無縁だと思っていた。

氏のFACEBOOKにも亡くなる半年ほど前にアップしている。
アップはそれが最後だが、雪の降った日で、房総まで来て、走れなかったみたいだ・・・。

FACEBOOKにアップして半年で亡くなるとは・・・。
何で亡くなったのかは定かではないが、残念でならない。
氏の存在を知ったのが遅かった・・・。

でも、ご冥福を祈るしかない。
「うつ」が原因だとすれば、抗うつ薬の怖さにも愕く。

この本では、「僕は抗うつ薬を飲み続ける。対症療法だとわかっていても、飲み続ける。今までに3回の悪化があった。そん時は何もできないし、どこにも行けなくなる。」と書いている。

まさに、喘息と同じだ・・・。
一生、薬を飲み続ける。切ったら危ない。完治は望めない病気。
悪化したら、死に直結する。

氏は薬を続けた。
僕は薬を止めた。

「うつ」と「喘息」では違う病気。
だが、行動範囲が狭くなって、薬漬けになって、脅えながら生きていくのは同じ。

氏の選択は正しかったと思う。
なぜなら、こんな素晴らしいサイトや本を残されたから・・・。
抗うつ薬がなかったら、氏はもっと早くに自転車からオサラバしていたかもしれない。

この本が僕の抗喘息薬になりますように・・・。
posted by ままちゃん at 17:08| Comment(0) | 読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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