何年か前に覗いた記憶がある。
今回は、そこにたどり着く前に、妙な一文のサイトが表示された。
「門岡淳さんが亡くなられたらしい・・・。」と、
門岡淳さんとは僕は初耳の名前だった。
それで、上記のサイトをまた覗いてみた。
随分と前の記述で止まっている。
最後のコメント蘭には「お悔やみ申し上げます。」という一文も・・・。
そこで、今回はこの本をアマゾンで買ってみた。
自転車の素晴らしさを思う存分に書いた貴重な本。
著者は高校生の頃から自転車ツーリングを始めた。
北海道大学に入っても自転車部でツーリングを続けたという。
震災のときには、東北電力の女川原発にいたらしい。
原子力が専門の人だったようだ。
まだ全部は読んでいないが、気になる一文があった。
最後に近いあたりで、「この本に述べることではないかもしれませんが・・・、」で始まった。
著者は20年以上、うつ病で苦しんでいるという。
抗うつ薬を飲み続けていることも明言している。
この本は2010年に上梓されているから、1988年頃の発病か?
氏が30歳の頃だ。
30歳というと、大学卒業後8年ほど。
職場では中堅どころだ。
真面目な氏は人間関係に悩んだのだろうか?
自転車を愛する人には「うつ」なんて無縁だと思っていた。
氏のFACEBOOKにも亡くなる半年ほど前にアップしている。
アップはそれが最後だが、雪の降った日で、房総まで来て、走れなかったみたいだ・・・。
FACEBOOKにアップして半年で亡くなるとは・・・。
何で亡くなったのかは定かではないが、残念でならない。
氏の存在を知ったのが遅かった・・・。
でも、ご冥福を祈るしかない。
「うつ」が原因だとすれば、抗うつ薬の怖さにも愕く。
この本では、「僕は抗うつ薬を飲み続ける。対症療法だとわかっていても、飲み続ける。今までに3回の悪化があった。そん時は何もできないし、どこにも行けなくなる。」と書いている。
まさに、喘息と同じだ・・・。
一生、薬を飲み続ける。切ったら危ない。完治は望めない病気。
悪化したら、死に直結する。
氏は薬を続けた。
僕は薬を止めた。
「うつ」と「喘息」では違う病気。
だが、行動範囲が狭くなって、薬漬けになって、脅えながら生きていくのは同じ。
氏の選択は正しかったと思う。
なぜなら、こんな素晴らしいサイトや本を残されたから・・・。
抗うつ薬がなかったら、氏はもっと早くに自転車からオサラバしていたかもしれない。
この本が僕の抗喘息薬になりますように・・・。