彼は戦後20年以上を現地人に見つからないように生きてきた。
その生き様は壮絶。
生ものを食べては戦友が死んでいった。
彼は独りで土で洞窟のような隠れ家を作って住んでいた。
カエルや昆虫や蛇まで食べて生きぬいた。
それでも、火を通して食べた。
火を起こすと煙が出るから料理はいつも日が暮れてからだったという。
最大の危険は、「塩を取りに海まで行くこと」だったという。
海水を汲んできては沸かして塩を作る。
食べ物はなんとか調達できても、塩だけはない。
砂糖なんて食べないでも生き続けた。
とにかく、「塩」は必須の食べ物。
どこで、横井さんがそれに気がついたのだろう?
漠然と、味噌汁や漬物やごま塩オニギリを思い浮かべたのだろうか?
塩がないと生きていけないとは誰もが知っていた
世の中、「減塩」「減塩」と煩いが・・・。
勿論、市販の食品にも「塩」は使われている。
が、それは「塩」ではなくて、「塩化ナトリウム」だ。
本物の「塩」はミネラルの宝庫。