結構分厚い本で読み応えがある。
後鼻漏だけでこれだけのことが書けるとはすばらしいと思う。
「あとがき」の中に著者が書いている。
医学生の頃に読んだ解剖の本に「子供の鼻腔は成長とともに変化する」と書かれてあった。
大人になると後鼻腔の形状が変わってくるというのだ・・・。
子供の時は鼻水が鼻から垂れるのに、大人になると後鼻腔から垂れるという。
なるほど、子供が痰を吐くことはないし、大人が鼻水を垂らしているも見ない。
ならば、後鼻漏は正常な大人なら誰でも毎日毎秒起きている。
普通は無意識のうちに飲み込んでいる。
それが大量になったり粘着性が増すと厄介だ。
喉にへばりついてしまう。
喘息との関係はまだ疑問だが、著者はそれにも言及している。
後鼻漏・副鼻腔炎・唾液・逆食・・・。
著者はこれらが互いに関係して咳や痰の出所をわかり難くしていると書いている。
実に頼もしい医者がいたものだ・・・。