29年間のフィリピン・ルバング島での回想記。
夜の雨には注意で、毎晩15度ほどの傾斜地に寝ていたという。
帰国して水平な布団では寝ずらかったという。
エジプトの王様のベッドは傾斜しているのだそうな・・・。
いつも思うのだが、四つ足動物は起きている時も寝ている時も同じ格好。
どうして、人間だけが直立生活で水平になって眠るのか?
立って眠るわけにはいかないが座って眠るのがいいのかもしれない?
それでは疲れが取れないような気もする。
本当かどうかは知らないが、高校の時に保健体育の先生が言ったこと、
「頭を高くして寝るとよく眠れる。」
小野田さんは29年間のジャングル暮らしで歯は悪くなったことがなかったらしい。
帰国後10年間で9本も歯を悪くして抜歯したという。
砂糖を食べることはなかっただろうし、塩は貴重品だったという。
塩と水さえあれば人間は生きられるという。
今日は寒いから贅沢しようと言って、塩を食べていたという。
塩がいかに大事で砂糖は不要だということがまざまざとわかる。
食事についての記述があまり詳しくないが、一日に三度の食事ではなかったことは明白だろう。
芋や果物以外は野牛を殺して食べていたという。
その肉の保存に苦労したと書かれている。
麦や米は手に入らなかっただろう。
自然に「糖質制限食」になっていたのだろう。
飽食がいかに人間を堕落させ病気にさせているかを再認識させられた。
今日から本気で糖分を控えようと思う。
お茶だってコーヒーだって嗜好品だ。
毎日飲むものではないだろう。
それと、声を出すことは危険だから、ほとんど会話がなかっただろう。
つまり、いつも口を閉じて鼻呼吸だった・・・。
そんな小野田さんが日本に帰国してからは寒さもからんで何度か肺炎になったという。
鼻呼吸と少食がいかに大事かがわかる。