ヘリコバクターなんて菌種も新しい。
強酸性の胃の中に細菌が棲息しているとは誰も信じなかった。
研究が進んで、このピロリ菌が胃潰瘍や胃癌の原因だとう特定された。
それ以降は、どの医者もピロリ菌を超悪者扱い・・・。
胃癌は怖いから医者の言う通りに除菌する。
抗生物質で簡単に除菌できる。
除菌だ除菌だと騒ぎ始めた。
昔から日本人の胃の中にはピロリ菌は必ずいたらしい。
母親から赤ちゃんへと受け継いできた。
だが、ここで問題が発生している。
日々の診療で気づいている医者がほとんどでも世間には流布しない事実。
僕の喘息が半年間の抗生物質の投与が原因だったと確信する事実がある。
「内なる細菌」という本をまた読み返している。
著者は、食道に胃酸や胆汁が逆流して喘息になることに違和感があるという。
ピロリ菌を除菌すると、確かに胸焼けが起きるが、喘息ではなく、花粉症や皮膚アレルギーになる人もいるのだ・・・。
花粉症や皮膚アレルギーは気管支とは全く異なる出方。
胸焼けで簡単にプロトンポンプ阻害剤を処方する。
これで劇的に胸焼けが治る。
しかし、胃酸を抑えることは長い目で見ると果たしていいことなのか???
胃からの逆流以外にピロリ菌除去と喘息を結ぶ「点と線」がどこかにありそうだ。
喘息なると気管支拡張剤を処方される。
この薬が曲者で、逆流を憎悪させる。
「腸」に関する本は沢山出版されているが、「胃」に関する本は皆無に等しい。
江田証先生の本くらいしか見つからない。
それにはピロリ菌の除菌が最善だと書かれている。
最近の若者にはピロリ菌がいないらしい。
母親や他人とのスキンシップがないせい?
ピロリ菌がなくて良かったと思う若者には、「ちょっと待った」と言いたい。
胃の中には胃酸があって当たり前なのに、何故胃酸を抑える必要があるのだろう?
ピロリ菌が胃酸の調整をしているのなら、ピロリ菌がなくなったらどうすればいいのだろう?
成人してからのピロリ菌に感染してもはなかなか胃には定着しないという。
強酸性の胃の中で生きてきた細菌は人類にはとても必要なパートナーだったはず。
僕の身体からピロリ菌がいなくなった以上は他の何かで補うしかない。
それが何かは今のところはわからないままだ。