お腹の中の寄生虫。
人の腸に寄生する虫。
中でも回虫は一般的だ。
いや、一般的だった・・・。
猫にはネコ回虫。
犬にはイヌ回虫。
人にはヒト回虫。
これらは当たり前のように身体に寄生している。
寄生虫と宿主の間には相互に利益を共有する仕組みがあるはず。
身体にとっていらないものが何万年も寄生しているはずがない。
僕の身体から回虫がいなくなって57年になる。
小学校2年生の時に回虫の駆虫薬を飲まされた。
僕はその白い錠剤が飲めなくて往生した。
もう一人女の子が飲めなくて、二人で飲みきるまで黒板の前に立たされた想い出がある。
その後、5年くらいして中学生の時にはギョウ虫の検査でおき抜けにお尻に貼ったテープを提出した記憶がある。
回虫が子供達の身体からいなくなった頃から喘息やらアトピーやらが氾濫しだした。
「寄生虫なき病」という本を読んで全く同感だった。
どうして、寄生虫を駆除してしまったのだろうか?
寄生虫を「悪」として考えるのは間違いだったと思う。
今更、寄生虫の再感染は難しい。
途上国で何年か生活すれば可能だろう。
でも、現実には厳しい。
寄生虫を抗原としてみれば、それに変わる抗原があればいい。
何がそれに当たるかは未知だ。
ダムで水は確保されたが、肥沃な土壌はなくなった。
化学肥料で土地が荒れ放題。
広葉樹を切って針葉樹を植えた山は荒れ放題で野生動物の餌がなくなった。
根の張らない針葉樹で土砂崩れが頻発する。
自然に逆らって開発しても結果的には人間にしっぺ返しがくる。