これまでどれほどの苦しい人生だったろう。
今でも癌に脅えながら大変な生活だろう。
その女性は敬虔なクリスチャンだ。
先日、その女性と一緒にある家の庭にいた。
その庭は草ボウボウで、バッタがいくつも見受けられた。
歩くとバッタが飛んで逃げるのがわかる。
僕はその1匹を掴もうとしたがなかなか掴めない。
僕が歩けばドンドン逃げるので庭の隅へ飛んでいった。
それを見た彼女が、「そんなもん、踏み潰せばいいよ。」と言う。
「それは可愛そうだ。」と僕。
その庭には野菜が植わっているわけでもない。
そこではバッタは害虫でもなければ益虫でもない。
なにも殺さなくてもいいではないか?
苦しみ受け、今も闘病している彼女。
しかも敬虔なクリスチャン。
何故?バッタが邪魔なのか?
我が家の庭に妻がサツマイモを植えた。
バッタが葉っぱを食べる。
沢山植えたので、少しくらいは食べられてもいい。
我が家の庭はバッタで一杯だ。
最近は圃場も後継者不足で草ボウボウだ。
昔のようにキリギリスやバッタを見ることも少ない。
いや、ほとんど見なくなった。
除草剤のせいだろう。
ホームセンターで誰でも手に入る。
ベトナムで米軍が使った枯葉剤と同じものがホームセンターで買える。
人の有害な昆虫が害虫。
有益な昆虫が益虫。
人から見て得か損かで決まる。
自然界では人は唯の一種類の哺乳類だというだけだ。
これまで、人がどれだけこの地球を汚してきたか・・・。
僕達の食べているものはどれだけ汚染されているか・・・。
害虫も益虫もみんな一緒に生きている。
浅はかな人間の小さい考えで、生きとし生きる者達を排除してもいいわけがない。
安全な食べ物を探してもどこにも見当たらない今日この頃・・・。