そこで、知り合いに電話した。
携帯にかけたら、「現在、使われておりません」と・・・。
自宅にかけたら、奥さんがでた。
「主人は昨年の10月に倒れて、そのまま今も入院しています。」
クモ膜下出血で、今では気管切開しているという。
意識もない状態だという。
ショックだった。
僕よりも7歳くらい上だ。
大型犬を飼っていて、釣りにも行く健康体だったのに・・・。
その直前に電話した友人にも、会いたくないと言われてしまった。
彼は定年の頃に脳にできた腫瘍を摘出してからは、仕事ができる体ではなくなってしまった。
それ以来、家族と離れて一人暮らし。
耳も目も半分が不自由で、バスも車もダメで、一人で30分歩いて買い物に行くらしい。
僕だって、そんな状態なら、誰とも会いたくないだろう。
見栄を張って、尊厳を持っていて初めて「生きる」と言えるのだろう。
明日の希望もなく、老いていくのは辛いが、それが現実か・・・。